スクリプトを使用する
スクリプトは、多様な設計ニーズに合わせてVectorworksプログラムをカスタマイズする方法の1つです。スクリプトを使用すると、最も単純な作図作業を補助する簡単なツールから、困難な設計に対応する高度なソリューションまで、あらゆるものを作成できます。Vectorworksプログラムには、次のスクリプトが選択肢として用意されています。
C++言語のソフトウエア開発キット(SDK)
Pythonプログラミング言語
VectorScript(Pascalに似た軽量なプログラミング言語)
マリオネット(グラフィックスクリプトツール、マリオネットでのビジュアルスクリプトの作成を参照)
このセクションではスクリプトについて解説しますが、SDKについては取り上げません。SDK、Python、VectorScript、およびマリオネットに関する詳細な開発者向けドキュメントは、developer.vectorworks.net(開発元サイト)を参照してください。
Vectorworksプログラムでは、スクリプトを作成、管理、実行するための方法を複数用意しています。スクリプト言語は、スクリプトをゼロから作成するための充実した開発ツールを提供するだけではなく、プログラミングについて間接的な知識しかなくてもスクリプトを作成できるいくつかのコマンドも備えています。最も基本的な方法として、ファイル>取り出す>スクリプト取り出しコマンドを選択します。このコマンドでは、ファイルのリソースからスクリプトを作成し、指定した場所にPythonまたはVectorScriptファイルとして保存します。自動生成された新規デザインレイヤで保存済みのファイルからスクリプトを実行するには、ファイル>取り込む>スクリプト取り込みコマンドを選択します。
図形選択マクロコマンド、ツールマクロコマンド、および特定図形を編集コマンドでは、便利なスクリプトを直接簡単に作成できます。
スクリプトを自動生成するこれらの方法に加えて、従来のようにドキュメントスクリプトを記述して、スクリプトを作成および保存することもできます。ドキュメントスクリプトはスクリプトリソースとして保存され、ファイル内に含まれるスクリプトパレットに格納されます。ドキュメントスクリプトとスクリプトパレットはどちらもリソースマネージャで作成、アクセス、取り出し、別のファイルからの取り込み、名前の変更、削除が可能です。
スクリプトを作成してプラグインに格納することもできます。プラグインは作業画面の構成要素であり、任意のファイルからアクセスできます。プラグインのスクリプトは、メニューアイテム、ツール、またはプラグインオブジェクトとして使用できます。プラグインはプラグインマネージャを使用して作成および管理します。プラグインマネージャにアクセスするには、ツール>プラグイン>プラグインマネージャを選択します。
最後に、スクリプトはサードパーティのベンダから購入してインストールすることもできます。スクリプト開発者は、サードパーティプラグインと関連付けられたメニューやツールのインストールスクリプトを作成できるほか、メニュー/コマンドやツールセット/ツールを現在の作業画面に挿入できます。