概念:壁との取り合い

壁との取り合いは、壁と挿入物の相互作用を定義するために使用します。壁の断面、断面オフセット、および構成要素の回り込みで、壁の開口部の状態を設定します。壁の外側と内側で異なる断面を設定できるだけでなく、開口部に接する4つすべての辺を個別に定義できます。また、壁の構成要素ごとに個別の回り込みを設定できます。

壁との取り合いにおける挿入物とは、壁に挿入できる窓、ドア、シンボルなどのオブジェクトのことで、挿入オプションや壁との取り合い設定が含まれます。

壁との取り合いは標準の壁にのみ適用され、カーテンウォールには使用できません。

壁との取り合い設定で説明するように、ファイルの壁スタイルや壁インスタンスはそれぞれ複数の壁との取り合いを設定することができ、さまざまな種類の挿入物で使用できます。挿入物は、挿入時および挿入後に特定の壁との取り合い名を使用するように設定します(その他のプラグインオブジェクトスタイルとインスタンスのオプションおよびシンボル定義を作成するを参照)。壁との取り合いは名前で照合されるため、壁と挿入物が一体となった時点で、使用する壁との取り合いをそれらが識別します。これらの壁の名前は完全に一致する必要があるため、ファイルの別のオブジェクトですでに使用されている壁との取り合い名を指定する際にエラーが発生しないように、既存の名前を選択を使用することを推奨します。

ドア(上)と壁スタイル(下)のどちらにも同じ壁との取り合い名が設定されている場合に、照合が一致すると判断されます。このドア周囲の壁の開口部に、適切な壁との取り合い設定が自動的に適用されます。

各壁にはデフォルトの壁との取り合いが設定されています。挿入物で指定した壁との取り合い名と一致しない壁に挿入物を追加すると、代わりにデフォルトの壁との取り合いが使用されます。挿入物と一致する壁との取り合い名を後で壁に追加すると、オブジェクトとの照合が一致し、壁のリセット時に設定が更新されます。

異なる種類の壁は、壁との取り合いが同じ名前であっても、個々の壁に適した異なる設定を持つ場合があります。これは、たとえばWindowという名前の壁との取り合いを使用するように設定された窓とある壁との相互作用は、定義が異なるWindowという壁との取り合いを持つ壁との相互作用とは異なるということです。

上で定義された構成要素の回り込みは、2つの異なる壁の、Windowという壁との取り合いの一部です。Windowという壁との取り合いを使用するように設定された挿入物は、挿入時および挿入後に、これらどちらかの壁の壁との取り合いおよび適切な設定と自動的に照合が一致します。

断面と構成要素の回り込みは、2D/平面ビューと3Dビューの両方で表示されます。

ファイル全体の壁との取り合い名と関連オブジェクト情報を表示し、壁との取り合い名を管理するには、壁との取り合い名を管理するを参照してください。

ワークフロー:壁との取り合いを使用する