定義

Q. 図面の階層分けとグループ分けについて知りたい。

A. Vectorworks では以下の各機能を用いて、図面の階層化・グループ化を行います。

 

クラス

クラスは複数のオブジェクトを1つのグループとしてまとめたものです。線種、線幅、色、模様、Renderworksで利用されるテクスチャなどの属性をまとめて表示・変更させるなどの管理ができます。また、クラスはレイヤをまたいで表示・非表示を設定できます。詳しくは概念:レイヤの概要をご覧ください。

 

レイヤ

レイヤは、トレーシングペーパーの電子版と考えるとわかりやすいでしょう。それぞれのレイヤで表示させるオブジェクトのグループ(クラス)を変更する、レイヤの表示順序を入れ替える、一部のレイヤを非表示にするなど、柔軟に操作できます。また、レイヤごとに異なる縮尺や高さを設定できます。詳しくはレイヤを作成するをご覧ください。

 

ストーリ

Vectorworks Architectで使用できる、建物の高さを定義するファイル構造機能です。ストーリは各階の絶対的な高さを定義し、ストーリのサブ要素であるストーリレベルは、各階にある構造要素(床・スラブ・天井など)の、各ストーリに対する相対的な高さと上下の高さ制限を定義します。

ストーリレベルには壁・家具などのオブジェクトを含むレイヤを関連付けることができ、複数階にわたるオブジェクトの高さも定義できます。これらの機能により、各階の高さをベースに図面を構造化し、制御することができます。詳しくは複数のストーリを備えた建物構造を設定するをご覧ください。

 

ビューポート

ビューポートはデザインレイヤの特定部分を表示させる額縁のようなものです。ビューポートでは、ビュー・縮尺・レイヤ/クラスの表示方法・レンダリング設定を元のデザインレイヤと変えて表示させることができます。

例えば、同じモデルの異なるビューを作成して1枚のシートレイヤに貼り付けて、前後左右から見た様子を1枚の立面図にまとめることができます。詳しくは概念:ビューポートの種類をご覧ください。

 

シートレイヤ

シートレイヤはプレゼンテーション・印刷に用いるレイヤで、プレゼンテーションボードの役割を果たします。シートレイヤでは縮尺が1:1に固定され、他のレイヤは非表示になります。また、ビューが2D/平面に固定されます。シートレイヤには、ビューポート・表題欄・注記・その他の注釈を含めることができます。詳しくはシートレイヤを設定するをご覧ください。

 

Q. レイヤプレーンとスクリーンプレーンの違いについて知りたい。

A. レイヤプレーンは、レイヤに関連付けられた3D基準のプレーンです。このプレーンに描画した2Dオブジェクトは、レイヤの向き(ビュー)と連動した平面オブジェクトとして表示されます。

スクリーンプレーンはコンピュータの画面に平行な、2D基準のプレーンです。このプレーンに描画した2Dオブジェクトは、レイヤの向き(ビュー)に関係なく、常にコンピュータの画面に対して平行に表示されます。

例えば、レイヤプレーン上に2Dオブジェクトと3Dオブジェクトを並べて配置し、3Dビューにすると、2Dオブジェクトは2Dデータのまま3D表示されます。

これに対し、スクリーンプレーン上に同じオブジェクトを配置すると、3Dビューでは3Dオブジェクトのみが3D表示になります。2Dオブジェクトは2D表示のままです。

 

Q. 原点の違いについて知りたい。基準原点とユーザー原点は、どのような時に使い分けるのですか。

A. 基準原点は図面の中心を指しており、座標は(0,0)で固定されています。これに対して、ユーザー原点は図面内の任意の位置に設定できます。取り込んだファイルの座標を保持したい時などに、ユーザー原点とは別に設定します。詳しくは概念:基準原点とユーザー原点をご覧ください。

 

Q. ファイル参照について知りたい。

A. ファイル参照は、他ファイルの図形・レイヤ・シンボルなどの図面要素を共有して利用できるようにする機能です。詳しくは概念:ワークグループと参照をご覧ください。

 

Q. リソースについて知りたい。

A. Vectorworks のリソースはシンボル・テクスチャなど、形状・タイプ・属性・クラス等が定義されている図形または図形用データのことを指します。作図によく用いる既存リソースを呼び出す、またはリソースを作成して保存しておくことで、作図が効率化できます。詳しくはリソースマネージャをご覧ください。

 

Q. リソースマネージャにある「サブスクリプションライブラリ、Vectorworks ライブラリ、ユーザーライブラリ、ワークグループライブラリ」とは何ですか。

A. サブスクリプションライブラリはVectorworks Service Selectの契約者のみ使用できます。Vectorworks ライブラリには標準リソースおよび製品ごとに使用可能なライブラリが含まれます。ユーザーライブラリには、ユーザー独自のカスタムライブラリを作成できます。ワークグループライブラリには、ワークグループで共有可能なカスタムライブラリが作成できます。ライブラリフォルダについて詳しくは概念:リソースライブラリをご覧ください。