AutoTURN Onlineで車両のサーキュレーションをシミュレーションする
建築士、ランドスケープ・アーキテクト、土木技師、交通運輸技術者、およびその他の分野のデザイナーにとって、車両のサーキュレーションの計画はサイトデザインに不可欠な部分です。走行軌跡の解析は、低速道路、駐車場ビル、駐車場、車道、搬出入口などで車両に必要な水平方向のクリアランスをすばやく正確にシミュレートします。車両の走行軌跡とは、車体の側面または車両構造のその他の部位によって描かれる範囲のことです。走行軌跡によって、車両が垂直な障害物と接するかどうかが決まります。走行軌跡の解析は、AutoTURN Onlineの開発元であるTransoft Solutions Inc.の専門分野です。VectorworksとTransoftは、このソリューションをVectorworksのデザイナーに提供するために提携しました。
この一連の機能を使用すると、AutoTURN Onlineに図面をアップロードし、ブラウザウインドウでAutoTURN Onlineのツールを使用して車両の動きをシミュレートできるほか、正確な車両データに基づいて右折や左折、バック、駐車などに十分なクリアランスがあるかどうかを判断できます。AutoTURN Onlineには無料の車両バンドルが1つ含まれていますが、あらゆる種類の車両に関連した包括的データがバンドルされた広範にわたるグローバルカタログが、AutoTURN Onlineから月額または年額料金で提供されています。
AutoTURN Onlineは2Dのみのプログラムです。AutoTURN Onlineでは、Vectorworksの2D／平面の線画のみを使用します。軌跡に高さのデータまたは勾配値は関連付けられておらず、解析の一部とは見なされません。
オンラインでデザインを処理後、編集した図面をAutoTURN Onlineから取得して、再度Vectorworksの図面に配置できます。VectorworksファイルとAutoTURNファイルの関連付けは保存されるため、後で同じファイルをブラウザウインドウで開き、さらに変更や更新を加えることができます。
AutoTURN Onlineのツールやコマンドを使用するには、インターネット接続が必要です。
ワークフロー：AutoTURN Onlineを使用して走行軌跡の解析を実施する
以下の手順は、VectorworksファイルとAutoTURN Onlineを使用して車両の移動解析を行う際の概要です。
Vectorworksで、道路、舗床、駐車場、車道、縁石、建物などデザインの要素、および解析が必要な領域の周辺に存在するその他の要素を作成します。これらの要素を表す線画のみがAutoTURN Onlineに送信されることに注意してください。Vectorworksオブジェクトとのオフセット、スナップ、または重なりの検出はされず、色、テクスチャ、レコードデータ、パラメータなど、オブジェクトの属性はアップロードされません。必要に応じて背景イメージを送信し、Vectorworks図面を表現するスナップショットを入手することもできます。
Path Follow シミュレーションの作成を計画している場合は、シミュレートする車両がたどる軌跡が必要になるため、多角形または曲線を使用してVectorworksで軌跡を作成します。図形を合成コマンドを使用して、軌跡の多角形または曲線全体を単一のオブジェクトに合成します。
パフォーマンスの問題を避けるには、潜在的な車両軌跡や境界図形など、シミュレーションに必要なオブジェクトのみを送信します。最大3万個のオブジェクトを送信できますが、シミュレーションに必要な最小限の形状をアップロードすることを推奨します。アップロードするオブジェクトは、タイプ（多角形および曲線のみ）、選択中、表示中、またはレイヤおよびクラス別に分けることができます。クラスやレイヤに従ってアップロードする場合は、Vectorworks描画図形のクラスおよびレイヤ構造を考慮し、これを念頭に置いてオブジェクトをレイヤやクラスに割り当ててください。
Vectorworksを通じてAutoTURN Onlineにアカウントを作成すると、無料の車両バンドルを永久に受け取ることができます。特定の車両またはトラックなどの大型車両を解析する必要があるデザインの場合は、AutoTURN Onlineで追加の車両バンドルを購入してください。
AutoTURN Onlineにログインして、Vectorworksの図面をアップロードします。ファイルをAutoTURN Onlineに送信すると、VectorworksファイルとAutoTURN Onlineの図面が関連付けられます。
AutoTURN Onlineのブラウザウインドウで、arc pathシミュレーション（軌跡をリアルタイムで描画してオプションを検討する）か、path followシミュレーション（既存の軌跡をたどる車両の結果をシミュレートする）を行います。
解析結果を再度Vectorworksの図面にダウンロードします。適切な車両のサーキュレーションのため、デザインを調整します。
解析のみを取り出して新しいVectorworksファイルにダウンロードするには、新しいVectorworksファイルをアクティブにしてAutoTURN Onlineの図面を開き、結果を新しいファイルにダウンロードします。ファイルが関連付けられます。
