電気系統に電力パッチする

電力パッチとは、システム全体に電力を送るために電気機器を接続するプロセスです。Spotlightの「電気機器」には、Vectorworksライブラリの分配器と照明器具、および電気部品コンポーネントツールで作成したカスタム機器があります(詳細は、カスタム電気機器を作成するを参照)。 

必要な電気機器を作成するか、利用可能なコンテンツから選択し、機器を図面に配置し、電力パッチを開始します。機器に電力パッチするには、図面または電力計画パレットから行う複数通りの方法があります。

電気系統の電力要件は、自動計算されます。図面全体の電気負荷が、電力計画パレットの電力の概要タブで確認および編集できます。

ケーブルツールで電力パッチする

ツール

作業画面:ツールセット

ケーブル

Design Suite 2024、Spotlight 2024:ケーブル/電力計画

ケーブルツールを使用して電気機器間のケーブルを描画することにより、電気機器同士を接続します。 

ケーブルツールで電力パッチするには、ケーブルを描画するシングルケーブル接続マルチケーブル接続、およびデイジーチェーン接続を参照してください。

オブジェクト情報パレットで電力パッチする

電力情報パラメータは、電気機器(Vectorworksライブラリの分配器や照明器具、電気部品コンポーネントを挿入して作成したカスタム機器など)のオブジェクト情報パレットに表示されます。表示されるパラメータは、機器のコンポーネントに応じて変わります。たとえば、動力源として機能する分配器は、1つの動力源コンポーネントを持ち、1つの出力フィールドが生成されます。一方、16個の出力コンポーネントのあるプラグボックスとして機能する分配器は、16個の出力フィールドと1つの入力フィールドを持ちます。

1度に7つのコンポーネント用の電力情報を編集できます。表示する一連のコンポーネントをオブジェクト情報パレットの範囲を選択リストから選択してください。各セットは、コンポーネントの前後関係に基づいて番号が割り当てられます。 

各電気機器、および機器内部の各電気部品コンポーネントには、固有のIDがあります。このIDは、電力パッチでグローバルに使用されます。分配器IDはオブジェクト情報パレットのIDフィールドで、照明器具IDはChannelフィールドで、電気部品コンポーネントIDは名前フィールドで設定します。電力情報で入力接続および出力接続の適切なオブジェクトのIDを選択して、電気系統に電力パッチします。各入力および出力に使用できる接続のリストが表示されます。  

カスタム電気機器を作成するような熟練したユーザーであれば、電気部品コンポーネントのオブジェクト情報パレットで内部コンポーネントの接続を指定できます。それ以外の場合は、すべての電気機器にそれ自身のオブジェクト情報パレットから電力パッチできます。

電力パッチされた機器間にケーブルを自動描画するには、ケーブルデフォルト設定でデバイス同士を接続したら自動でケーブルを作成するオプションを選択しておく必要があります。ケーブルを設定するを参照してください。描画時にケーブルを自動でパスに沿わせるオプションを選択すると、ケーブルは既存のケーブルパスとトラスパスに沿います。 

機器の接続

機器のオブジェクト情報パレットの電力情報パラメータで電気機器を接続します。指定できるパラメータは、機器シンボル内にある電気部品コンポーネントの数とタイプによって決まります。 

オブジェクト情報パレットから機器に電力パッチするには: 

図面上の電気機器を選択します。 

オブジェクト情報パレットで、以下のいずれかを行います:

選択した機器が受電する場合は、入力フィールドが接続オプションのリストと一緒に表示されます。入力接続に必要な出力ソケットを選択します。送電元の機器の対応する出力フィールドが更新されます。 

選択した機器が電力供給する場合は、出力フィールドが接続オプションのリストと一緒に表示されます。出力接続に必要な入力ソケットを選択します。送電先の機器の対応する入力フィールドが更新されます。

現在使用中の接続名の横にXが表示されます。選択した接続がすでに使用中の場合は、警告が開きます。はいをクリックして、既存の接続を上書きすることを確認します。

ケーブルが自動挿入された場合は、編集が必要な場合があります。ケーブルを編集するを参照してください。

コンポーネントの接続

カスタム電気機器を作成するような熟練したユーザーであれば、機器のオブジェクト情報パレットから複数の内部コンポーネントに電力パッチできます。これには、入力、出力、および過電流保護装置コンポーネントが該当します。カスタム機器への電気部品コンポーネントの挿入については、カスタム電気機器を作成するを参照してください。以下の手順は、カスタム機器シンボル定義の2Dまたは3Dコンポーネントを編集する際に行います。 

オブジェクト情報パレットから電気部品コンポーネントに電力パッチするには: 

入力、出力、または過電流保護装置コンポーネントを選択します。

次のいずれかを実行します: 

入力コンポーネントの場合は、各接続の出力ソケットを選択します。入力コンポーネントを配置するを参照してください。

出力コンポーネントの場合は、各接続の入力ソケットを選択します。出力コンポーネントを配置するを参照してください。

過電流保護装置コンポーネントの場合は、入力および出力接続のソケットを選択します。過電流保護装置コンポーネントを配置するを参照してください。

接続先のコンポーネントが別の電気機器上にある場合は、機器間を接続するケーブルを自動的に挿入できます。ケーブルを編集するには、ケーブルを編集するを参照してください。

コマンドで電力パッチする

コマンド

作業画面:パス

選択したオブジェクトに電力パッチ

吊り元のオブジェクトに電力パッチ

Design Suite 2024:エンタテインメント>ケーブル/電力計画

Spotlight 2024:舞台照明>ケーブル/電力計画

次のようにコマンドで電気機器を接続します:

選択したオブジェクトに電力パッチは、選択したすべての電気機器にパッチします。

吊り元のオブジェクトに電力パッチは、選択したリギングオブジェクトまたは吊り元にあるすべての電気機器にパッチします。

コマンドで電力パッチする際には、以下のルールが適用されます: 

機器が図面上に配置された順番によってパッチの順番が決まります。

出力ごとに1つの接続しかできません。

互換性のあるコネクタとしか接続できません。

すでに使用中の出力と入力は無視されます。

分配器の設置場所パラメータは、分配器が連結されている吊り元の吊り元の名前(Position Name)と一致している必要があります。

電力パッチされた機器間にケーブルを自動描画するには、ケーブルデフォルト設定でデバイス同士を接続したら自動でケーブルを作成するオプションを選択しておく必要があります。ケーブルを設定するを参照してください。描画時にケーブルを自動でパスに沿わせるオプションを選択すると、ケーブルは既存のケーブルパスとトラスパスに沿います。 

コマンドで電力パッチするには:

次のいずれかを実行します: 

パッチする電気機器を選択し、選択したオブジェクトに電力パッチを選択します。

連結されている機器にパッチするリギングオブジェクトを選択し、吊り元のオブジェクトに電力パッチを選択します。

機器を接続するためのケーブルが自動挿入されます。ケーブルを編集するには、ケーブルを編集するを参照してください。

電力計画パレットで電力パッチする

デバイスグラフを使用し、電気機器の接続を表示して編集することにより、電力計画パレットから電気系統にパッチします。

ケーブルと電力計画

カスタム電気機器を作成する

分配器を配置する

ケーブルを設定する

ケーブルパスを描画する

ケーブルを描画する

ケーブルを編集する

電力計画パレット