Spotlightワークフロー:アクセサリシンボル定義を作成する

必要なアクセサリシンボルが使用できない場合、熟練したユーザーであれば、このワークフローを使用してカスタムシンボル定義を作成できます。このワークフローには、アクセサリの2D形状と3D形状を作成し、2Dバージョンと3Dバージョンをハイブリッドシンボルに統合し、そのシンボルの照明器具上でのデフォルト位置を定義し、アクセサリの機能に必要なレコードデータを連結する方法が記述されています。

アクセサリシンボルを作成するプロセスは、スタンドアロンの照明器具の作成とよく似ているので、このワークフローでは、頻繁にワークフロー:照明器具のシンボル定義を作成するが参照先として示されます。

作業を開始する前に知っておくべき点がいくつかあります。デフォルトでは、アクセサリシンボルは照明器具の前面に位置し、レンズアクセサリのように機能します。カスタム位置を設定するには、レイアウトシンボルを使用します。アクセサリを照明器具本体、ヨーク、または基部の一部のように機能させるには、Partsレコードで適切な部品を割り当てます。

基部アクセサリは、特殊な動作を持ちます。基部アクセサリを照明器具に連結すると、その器具をリギングオブジェクトに挿入したときに正しく吊り下げられるように、照明器具の挿入点が自動的にオフセットされます。デフォルトでは、照明器具の挿入点は基部アクセサリの挿入点と一致します。ただし、傘付きクランプなど一部の基部アクセサリでは、照明器具の挿入点に特殊なオフセットが必要となります。このオフセット位置は、アクセサリの2D形状および3D形状に基準点を配置することにより指定できます。

いったんアクセサリのシンボル定義を作成したら、アクセサリ配置ツールを使用して、アクセサリを図面内の照明器具に連結します。アクセサリを照明器具のシンボル定義に埋め込んで、アクセサリが事前に連結された状態で照明を挿入することもできます(アクセサリに関する詳細は、概念:アクセサリ配置を参照)。

アクセサリの3D形状を描画する

アクセサリの3D形状を描画するには: 

3D形状を作成するで説明しているステップに従いますが、アクセサリシンボルについては以下の特殊事項に留意してください:

ブームアームなどの基部アクセサリでは、連結された照明器具をアクセサリの挿入点からオフセットした位置に挿入しなければならない場合があります。照明器具の挿入点に対して必要なアクセサリ上の位置に、3D基準点を配置します。

回転のための3D基準点を作成する必要はありません。

照明器具の前面と正しく揃えるには、3DコンポーネントをZ軸の下に作図する必要があります。

アクセサリの3Dシンボル定義を作成する

3Dシンボルを作成するには:

3Dシンボル定義を作成するで説明しているステップに従いますが、アクセサリシンボルについては以下の特殊事項に留意してください:

クランプアクセサリを作成する場合は、クラスにクランプシンボルを配置して外観や表示を制御することを推奨します。詳細は、シンボル定義を作成するを参照してください。

アクセサリの標準的な挿入点は、3Dのバウンダリボックスの背面中央です。

アクセサリの2D形状を描画する

アクセサリの2D形状を描画するには:

3D形状を作成するで説明しているステップに従いますが、アクセサリシンボルについては以下の特殊事項に留意してください:

照明器具に特殊なオフセットが必要な基部アクセサリについては、ワークフロー:アクセサリシンボル定義を作成するで説明しているとおり、照明器具の挿入点に対し、基部形状の必要な位置に2D基準点を配置します。

アクセサリのハイブリッドシンボル定義を作成する

ハイブリッドシンボル定義を作成するには:

ハイブリッドシンボル定義を作成するで説明しているステップに従います。

Partsレコードをアクセサリに連結する

Partsレコードでは、以下のようにアクセサリを照明器具の特定の部品に割り当てます:

BodyアクセサリとLensアクセサリは、本体の部品を形成し、傾きの変化に対応します。

Partsレコードを持たないアクセサリは、レンズアクセサリのように動作します。

Yokeアクセサリは、ヨークの部品を形成し、パンに対応します。

Baseアクセサリは、基部の部品を形成し、器具のXYZ移動および回転に対応します。基部アクセサリを連結すると、照明器具が正しく吊り下げられるように照明器具の挿入点が変更されます。

照明器具に特殊なオフセットを必要とする基部アクセサリについては、Partsレコードで照明器具の挿入点も定義します。

Partsレコードを連結するには:

リソースマネージャで、Vectorworks Spotlightプログラムに付属しているいずれかの照明器具のライブラリファイルから、Partsレコードをアクティブなファイルにドラッグします。あるいは、レコードを右クリックし、コンテキストメニューから取り込むを選択します。

新しいアクセサリシンボルを選択して、加工>シンボルに入るを選択します。

オブジェクト情報パレットのデータタブをクリックします。レコードを連結をクリックしてリソースセレクタを開き、Partsレコードをダブルクリックして連結します。

アクセサリに関連付ける適切な部品(BodyLensYoke、またはBase)を選択します。

Baseアクセサリの場合は、連結先の照明器具の挿入点がオフセットされるため、この指定は慎重に行う必要があります。

照明器具に特殊なオフセットを定義するために基準点を使用する基部アクセサリの場合は、2D基準点と3D基準点に以下の操作を行います:

シンボルの編集ウインドウで、3D基準点を選択します。

オブジェクト情報パレットのデータタブをクリックします。レコードを連結をクリックしてリソースセレクタを開き、Partsレコードをダブルクリックして連結します。

レコードのフィールドからPointを選択します。

ウインドウの右上にあるシンボルを出るをクリックして図面に戻ります。

アクセサリのデフォルトの位置を定義する

アクセサリのデフォルトの位置により、デフォルト配置モードでアクセサリ配置ツールを使用した時にアクセサリが配置される場所を制御できます。デフォルトで、アクセサリは2Dビューでは照明器具(またはセル)の枠の上部中央、3Dビューではバウンダリボックスの後方中央に配置されます。

レイアウトシンボルを使用して、デフォルトの位置を変更します。Vectorworksライブラリの任意の照明シンボルを使用できます。アクセサリが2D/3Dのハイブリッドシンボルの場合は、ハイブリッドのレイアウトシンボルを選択します。アクセサリが純粋な2Dまたは3Dの場合は、これに相当するレイアウトシンボルを選択します。

レイアウトシンボルに必要に応じてアクセサリを配置します。アクセサリを別の照明器具に追加する時、アクセサリの相対的な位置は保たれます。たとえば、アクセサリをレイアウトシンボルの中央に配置すると、連結先の照明器具の中央に挿入されます。

アクセサリのデフォルトの挿入点を定義するには:

新しいアクセサリシンボルを選択して加工>シンボルに入るを選択します。

シンボルツールをクリックしてからアクティブシンボルをクリックし、レイアウトシンボルとして使用する照明器具を選択します。

クリックして、シンボルの編集ウインドウにレイアウトシンボルを配置します。

オブジェクト情報パレットで、レイアウトシンボルのX/Y/Z位置を0、0、0に設定します。

レイアウトシンボルには、AccessoryまたはStatic Accessory以外のDevice Typeを使用してLight Info Recordを連結する必要があり、そうでない場合アクセサリ形状の一部と見なされます。Light Info Recordを連結するには、Light Info RecordおよびEntEquipUniversalレコードを連結するを参照してください。

セレクションツールを使用し、レイアウトシンボルに必要に応じてアクセサリを配置します。

デフォルトでは、アクセサリは照明器具の前面に連結されます。アクセサリを照明器具の背面に連結する場合は、2D/平面ビューでのレイアウトシンボルの前後関係を前方へ移動します。図形の重なり順を変更するを参照してください。

ウインドウの右上にあるシンボルを出るをクリックして図面に戻ります。

Light Info RecordおよびEntEquipUniversalレコードを連結する

これら2つのレコードは、デフォルトのアクセサリ値を指定するために使用し、アクセサリシンボルを適切に機能させるために必要です。

必要なレコードフォーマットを連結するには:

リソースマネージャで、Vectorworks Spotlightプログラムに付属しているいずれかの照明器具のライブラリファイルから、Light Info RecordおよびEntEquipUniversalレコードをアクティブなファイルにドラッグします。あるいは、レコードを右クリックし、コンテキストメニューから取り込むを選択します。

新しいアクセサリシンボルを選択して加工>シンボルに入るを選択します。

シンボル編集ウインドウで空の場所をクリックして、何も選択していない状態にします。

オブジェクト情報パレットのデータタブをクリックします。レコードを連結をクリックしてリソースセレクタを開き、Light Info Recordをダブルクリックしてシンボルに連結します。

アクセサリオブジェクトに読み込ませたいDevice Typeおよびその他のフィールドを指定します。カラーフレーム、バンドア、トップハットなどのアクセサリの種類はStatic Accessoryになります。カラースクローラなどのコントロールチャンネルを必要とするアクセサリの種類はAccessoryになります。

同様に、EntEquipUniversalレコードを連結して、レコード情報を入力します。

Short nameフィールドパラメータには、カスタム名を設定できます。レポートに適した名前を使用してください。

ウインドウの右上にあるシンボルを出るをクリックして図面に戻ります。

Light Info Recordおよびアクセサリに連結されているその他のレコードの情報は、照明器具のアクセサリ固有のパラメータにしか適用されません。これらのパラメータは、Spotlight設定:Lighting Device:パラメータペインのパラメータリストのアクセサリ列で示されています。

概念:アクセサリ配置

ワークフロー:照明器具のシンボル定義を作成する

シンボル定義を編集する