DesignSeries00008.pngマテリアルを使用する

マテリアルリソースは、いくつかの異なった種類のオブジェクトに使用できます。概念:マテリアルリソースを参照してください。ほとんどの場合、マテリアルは壁やスラブなどの複合的な建設オブジェクトの構成要素を作成する場合や、さまざまなマテリアルを使用する階段などのオブジェクトの部品を作成する場合に使用します。2Dおよび3D形状に適用して、自由な形式のモデリングで使用することもできます。マテリアルはオブジェクトの外観を設定するのに使用でき、マテリアルに連結されたデータはレポートの作成やIFCへの取り出しに使用できます。

オブジェクトタイプ自体とその作成方法は極めて多様であるため、マテリアルはオブジェクトタイプごとに異なる方法で適用されます。詳細は、個々のオブジェクトタイプ作成に関するヘルプのセクションを参照してください。

構成要素、部品、またはオブジェクトにマテリアルを適用するには:

次のいずれかの操作を行います:

       標準の壁、スラブ、屋根、ランドスケープエリアなど、複合的な建築オブジェクトの構成要素:オブジェクトに構成要素を追加する時、または構成要素を編集する時に、構成要素ごとにマテリアルを指定します。

       カーテンウォール、階段、構造材、手摺/フェンス、意匠/構造体の柱およびピラスターなど、さまざまな部品で構成されるプラグインオブジェクトの一部:このカテゴリのさまざまなオブジェクトでは、それぞれ異なったワークフローで部品にマテリアルを適用します。一般的な方法として、作成時にリソースセレクタでマテリアルを選択するか、部品のグラフィック属性を設定する時にマテリアルを指定するか、またはオブジェクト情報パレットでマテリアルを選択します。マテリアルを適用するには、適用可能な各オブジェクトタイプのヘルプを参照してください。

       壁の端部や壁のフィーチャ図形など、オブジェクトに挿入されて、機能的に元のオブジェクトの一部になるプラグインオブジェクト:オブジェクトは、挿入される先のオブジェクトからマテリアルのプロパティを自動的に継承します。

       2Dおよび3D形状:オブジェクト情報パレットでマテリアルを使用を選択してマテリアルを適用し、リソースセレクタでテクスチャを選択するか、またはリソースマネージャからオブジェクトにマテリアルをドラッグ&ドロップします。

2Dおよび3D形状オブジェクトには、マテリアルの面またはテクスチャが論理的に表示されます。2Dオブジェクトと3Dオブジェクトの2D/平面ビューおよび断面ビューまたは切断面ビューには属性が表示されるのに対し、3Dオブジェクトにはテクスチャが表示されます。これらのオブジェクトは、シンボル定義内およびオートハイブリッドなど他のオブジェクトタイプへの変換時も、マテリアルの割り当てを維持できます。

マテリアルを使用するオブジェクトの外観を制御する

マテリアルにより、マテリアルを使用する構成要素/オブジェクトの面およびテクスチャ属性を制御できます。面とテクスチャはどちらもデフォルトで自動的にマテリアルの設定になります。構成要素/オブジェクトの設定は無効になり、マテリアルの面が使用されます。テクスチャ設定は、マテリアルを使用する項目ごとに変更できます。マテリアルのテクスチャを上書きすると、手動で元に戻すまで上書きされた状態が維持されます。その後、構成要素/オブジェクトのマテリアルの割り当てを変更しても、テクスチャの設定は変更されません。

構成要素/オブジェクトのマテリアルのテクスチャを上書きしても、マテリアルの定義の3D面属性のテクスチャ設定は変更されません。

面やテクスチャをマテリアルで上書きする方法:

       シンプルマテリアルを定義するの説明に従い、マテリアルのおよび3D面属性(テクスチャ)の設定を行います。1つまたは両方の属性をクラスで設定できます。クラス属性を設定するを参照してください。これらの設定は、マテリアルを使用するすべての構成要素/オブジェクトにデフォルトで使用されます。

マテリアルリソース自体にクラスは設定できませんが、マテリアルの面やテクスチャはクラスで設定できます。その場合、クラスで設定した属性はマテリアルを使用している構成要素/オブジェクトのクラス設定を継承します。たとえば、壁の外部羽目板要素で、3D面属性をクラスによるテクスチャに設定したマテリアルを使用すると、テクスチャは外部羽目板要素のクラスから取得されます。

       マテリアルを使用する壁およびその他の複合的な建築オブジェクトの構成要素の場合は、構成要素の作成時または編集時に、[オブジェクト]構成要素の設定ダイアログボックスでテクスチャを設定します。構成要素にマテリアルのデフォルトのテクスチャを使用するか、または異なるテクスチャリソースを選択するか、テクスチャをクラスで設定するか、またはテクスチャを使用しないことを選択します。

       設定ダイアログボックスにグラフィック属性または属性タブがある階段や手摺などのオブジェクトの部品の場合は、部品をダブルクリックして、その部品の属性ダイアログボックスを開きます。構成要素にマテリアルのデフォルトのテクスチャを使用するか、または異なるテクスチャリソースを選択するか、テクスチャをクラスで設定するか、またはテクスチャを使用しないことを選択します。

       設定ダイアログボックスにグラフィック属性タブがない柱やピラスターなどのオブジェクトの部品の場合は、プロパティダイアログボックスからマテリアルやテクスチャを割り当てて、テクスチャ設定を編集します。

       構成要素、部位、2Dおよび3D形状など、ほとんどのオブジェクトタイプの場合は、オブジェクト情報パレットのレンダータブで選択したオブジェクトのテクスチャ割り当てを変更できます。図形にテクスチャを適用するを参照してください。

マテリアルデータの管理とレポート作成

連結されたレコードフォーマットなど、マテリアルリソースの一部として含まれているデータは、さまざまな計算やレポートの管理に使用できます。

ユーティリティスクリプトListAllMaterialsInUseは、レポートおよびデータマッピング条件式の入力で使用するために、ファイル内で使用されているすべてのマテリアルのリストを生成します。このスクリプトは、標準リソース:Vectorworks\Libraries\Defaults\Reports_Schedules\Materials Reports.vwxで提供されており、リソースマネージャからアクセスできます。

リソースのマテリアルプロパティおよびプロパティセットは、データマネージャのデータマッピング条件式の要素で使用できます。データマネージャを使用するデータマッピング条件式の要素IFC形式との相互使用を参照してください。

マテリアルは、データの可視化の基礎として使用することもできます。図面をデータ別または属性別に表示するを参照してください。

ワークシートとレポートを使用して、マテリアル関連情報の定量化や計算を行い、仕様、マテリアルの集計や予算策定、エネルギー解析、ライフサイクルメンテナンス計画などに使用できます。頻繁に必要になるレポートは、フォーマット済みのものが準備されており、マテリアルの集計、マテリアルデータシート、オブジェクトスタイルによるマテリアルなどのためのデータベースレポートやスプレッドシートレポートがあります。特定のニーズを満たすために、カスタムワークシートを作成することもできます。レポートを作成するフォーマット済みレポートを使用するおよび概念:レコードフォーマット、レポート、および一覧表を参照してください。

レポート作成の検索条件やワークシート関数により、データベース行を使用して情報を整理する詳細なワークシート、またはより標準的なスプレッドシートいずれかのカスタムレポートを作成できます。ワークシート関数および概念:ワークシートの概要を参照してください。図面に配置すると自動的に入力される、すぐに使用可能なワークシートだけでなく、条件式が入力済みのワークシートテンプレートを作成することもできます。ワークシートテンプレートをファイルに取り込み、オブジェクトスタイル名やマテリアルの名前など、プロジェクトごとに具体的な詳細を入力できます。カスタムリソースライブラリを作成するを参照してください。

マテリアルに関するワークシートを生成する基本的なアプローチには、マテリアル別とオブジェクト別の2つがあります。どちらの場合も、考慮すべきガイドラインがいくつかあります。

マテリアル別:

       ファイル内の任意のマテリアルについて、数量とプロパティのレポートを作成できます。

       マテリアルの名前は、ライブラリ内で付けられているとおりの名前を手入力する必要があります。レポートで自動抽出することはできません。

ws_MaterialsEg.png 

オブジェクト別:

       壁、スラブ(およびスラブベースの舗床)、屋根、およびランドスケープエリアの数量集計レポートには、別の列でレポートするための構成要素ごとのデータが必要です。

舗床には、基礎となるスラブ図形(存在する場合)からのみマテリアル機能が継承されるため、枠の面積ではなく、メインの舗床面積についてのみマテリアルレポートを生成できます。

       壁、スラブ(およびスラブベースの舗床)、屋根、ランドスケープエリアなど、構成要素ベースのオブジェクトの場合は、オブジェクトスタイル別に詳細な数量集計レポートを生成できます。正確なスタイル名を手入力する必要があります。レポートで自動抽出することはできません。

       階段、構造材、柱、手摺/フェンスなど複数の部品で構成されるオブジェクトの場合、オブジェクトのマテリアルの数量はレポートできますが、個々の部品のマテリアルの数量はレポートできません。また、階段および手摺/フェンスのマテリアルの体積や表面積は正確に計算できません。

       部品がない基本的な図形の場合は、オブジェクト別に数量集計レポートを作成できます。

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概念:マテリアルリソース

マテリアルを作成する

マテリアルを編集する